虚々実々日記

これは僕(古藤)が日々感じていること、考えていること、体験したことを日記風にまとめたものです。
一部フィクションもありますが、概ね晴れるでしょう。

突然だが、僕は髪の毛が薄い。いつからと言われるとズーッと以前からである。

思えば、産毛、薄毛、ハゲと毛が「ケ」という清音ではなく「ゲ」という濁音の歴史であった。そんな僕でもこの前の日曜に散髪に行った。人の半分の時間で散髪できてしまうので料金も半分かというと、同じである。散髪屋のおやじにそこのところを問いただしたら、
「その分、気の使い方が違います」と言われた。つまり、僕の散髪代の半分はおやじの精神的な疲労に対する「慰謝料」ということになる。
腹が立つので思いっきり短くと言ったら、まるでカビがはえた饅頭のような頭になった。

それで思い出したのだが、昔、通勤電車の中で知り合いのPさんというナレーターに会った。Pさんは日本に20年近く住んでいるアメリカ人だ。
しかし、なんかいつもと雰囲気が違う。僕が怪訝な顔をしているのでPさんが言った。
「今日は広島の方で撮影があるので、カツラをつけて来ました」
あぁ、なるほどそれで雰囲気が違うのか…と納得した。そして、「もうすぐ梅田ですね」とPさんは窓の方を振り返った。そこで、僕は衝撃的なものを見てしまった。
Pさんのカツラは随分と以前に作ったようで、ハゲの進行と合っていないのだ。後頭部のカツラと地毛の間に三日月状の不毛地帯が出来てしまっていた。
おかしい、笑いたい、しかし、笑えない。どうりで回りの乗客がみんなうつむいていて、妙な感じがしていたはずだ。みんな、笑いをこらえていたのだ。クソッ、笑いたい、笑えない。そんな地獄のような時間が5分ほど続き、ひどく疲れてしまった。

今でも、夜、ベッドの中なんかで思い出すとククッと笑いが込み上げてきて困る。

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