虚々実々日記

これは僕(古藤)が日々感じていること、考えていること、体験したことを日記風にまとめたものです。
一部フィクションもありますが、概ね晴れるでしょう。

最近、近くに「総合食堂」という食堂ができた。
食堂にしてはやけに堅い名前なので、好奇心から昼飯を食べに行ってみた。
入口には「たこ焼きからフルコースまで、全てのものがそろっています」と書かれていた。

自動扉が開き、中に入るとやけに広い室内に四人掛けのテーブルが30ほど並んでいる。
厨房は見えない構造になっている。席に着くと制服に蝶ネクタイのウエイターが小走りに近づいてきた。
テーブルに水とおしぼりを置くと、ぶ厚いメニューを僕に手渡した。
何だか高級そうだな…失敗したかなと思ったが、とりあえずメニューを開いてみた。
和食、中華、フランス、イタリア、軽食など細かく分類されてある。さすが、「総合食堂」だなと感心した。
とりあえず、和食の項を選び、次に麺類のページを開く。
どれに、するか悩んでいると、遠くの方から怒鳴り声が聞こえてきた。
「遅い!ラーメン一杯でいつまで待たせるんだ!!」
「すみません。電話で確認してみます」
ウエイターが携帯電話を取り出し、ヒソヒソ声で誰かと喋りはじめた。さすが「総合食堂」、厨房とはPHSで連絡を取るらしい。
「お客様、申し訳ございません。ちょっと、道が混んでおりまして…」

おおげさな奴だ。厨房からここまでの距離で道が混んでるはずがないじゃないか…、とにかくメニューを選ぼう。
僕はもう一度、メニューに目を落とした。
えーっと、「大阪名物 きつねうどん。(松葉屋こだわりの味)」「絶品釜揚げうどん。
(四国屋名物)」…どれも有名な店の名前が書いてある。その横には15分、20分など数字も書いてある。
たぶん、調理時間だろう。

「すみません。このきつねうどんください」と僕は言った。
ウエイターはPHSを取り出した。
「あっ、松葉屋さん。まいど、総合食堂です。きつねうどん、ひとつお願いします。15分でいけますか。
あぁ、はいはい、それじゃ、よろしく!」
電話をかけ終わりウエイターは僕の方を見た。
「10分で、来ます。しばらくお待ちください」

あぁ、道が混んでなくて良かった…。僕はほっとした。

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